「オープン過ぎる」コミュニケーションが魅力!?プロダクト開発運用部長が語るコインチェックのカルチャーとは
コインチェック採用広報(@coincheck_hr)です。
コインチェックでは、「個の意志と自由な心持ちが尊重されるカルチャー」を大切にしています。今回、このカルチャーを体現しているプロダクト開発運用部の部長である衛藤勇次さん(@yuji0602)にインタビューしました。
衛藤さんは、2018年12月にコインチェックに入社以降、法令対応やガイドライン対応、カスタマー対応のシステム開発のリーダーに従事。2022年9月よりプロダクト開発運用部長として活躍しています。
文系出身、SIerからキャリアをスタートし、要件定義から開発、保守運用まで、あらゆる領域を経験した衛藤さんが、コインチェックで何にやりがいを感じているのか、どんなチームマネジメントを行っているのかについて、伺いました。
文系出身、未経験でSIerの道へ
ーーコインチェック入社までの経歴、経験を教えてください
私が新卒で社会人になったのは就職氷河期と呼ばれた時期でした。ちょうどITバブルが到来していて、未経験でもIT職の募集がありました。大学は文系学部出身でしたが、SIerとしてキャリアを開始しました。信用金庫や銀行、小売業のような案件を中心に担当していましたが、だいぶ大変な仕事でした。3~4年ほどで基本設計から開発、テストまでたくさん経験を積ませていただきました。
ただ、数多くの案件に次々と関わっていくうちに、自社サービスの開発をしているところで働きたいと思い、某大手のインターネット企業に入って、不動産サービスの開発に携わりました。そこでは開発のみならず、サービスの運用保守まで担うことができ、なかなか良い経験だったなと思っています。
そうしているうちに、時代はiモード全盛期になり、次のステージとしてモバイルアプリ開発に特化した会社に入りました。そこではプロジェクトリーダーとして、お客様と向き合って要件定義から、運用の開発までプロジェクトマネジメントの経験を積みました。とても良い経験でしたが、なかなかハードな仕事が多い日々でした。
その後、SNSサービスを運営する事業会社に入社して、海外拠点とのブリッジSEを経験しました。次の会社では、オウンドメディアやキュレーションサイトの立ち上げに関わったり、ECサイトの構築から販売後の分析まで携わりました。
ーー要件定義から開発、保守運用まで、あらゆる領域を経験されたのですね。コインチェックでは、どんな仕事をしたいと思い入社されたのですか?
2017年頃、暗号資産バブルのタイミングでもあり気になる会社ではありました。暗号資産という分野に手を出してみたいという気持ちに加えて、大きなチームで1つのサービスを開発してみたいという気持ちもありました。
面接では、テストコードをあまり書いていなかったという話も聞き、自分でプログラム書きつつテストも充実させれば、ストレスを溜めずに運用することができるんじゃないかと思いました。
入社してすぐ、大きな案件に投入される
入社して10日間ほどは、銀行連携にかかわる開発に携わっていたのですが、急遽大きな案件が入ってきて、そこでプロジェクトマネジメントを担当することになりました。
KYC(Know Your Customer、銀行や証券口座などの開設時に求められる本人確認のこと)の仕組みを作り直す、という案件で、当時契約していた大手コンサルティングファームに開発を委託せず、内製した場合の見積もりをいきなり作りました。まだ、社内の誰がどれくらいのスキルがあるのかも分からない状況でしたが、なんとか作って役員たちが集まるステアリングコミッティに持っていきました。
紆余曲折があり、結果的に一度大手コンサルティングファームに委託することになったものを再び内製に舵を切って、プロジェクト自体は無事にリリースしました。入社当時は、開発をして少しずつ自分のスキルを溜めていき、メンバーが増えたらそのスキルを共有する、といったことを描いていたのですが、その通りにはならなかったですね。
決して華やかではない「守り」の開発。守りの中でも攻められる部分を見つけた
ーー自身が描いていた開発とは違ったスタートだったわけですね?
当社でいうと、最近だとNFTといった新しいトークンが出たり、IEOのような開発が「攻め」になってくると思うんですよね。「攻め」の開発はユーザーに対しても目立つし、プレスリリース的にも華々しいものがあります。対してKYC*の開発は、法律を守るため、会社を守るための要素が大きく、振り返ってみれば面白かったなと思いますが、当時は決して幸せな仕事とは思えない部分もありました。けれども、だんだん成功体験を重ねていく感覚はあって、法改正でeKYC**の開発に携わったときには、守りの中でも攻めれる部分がある、という気持ちの切り替えができるようになりました。
ーー守りの中でも攻めれる部分、とはどういうことでしょうか?
eKYCは、オンライン上で口座開設のための本人確認を完結する技術で、その日のうちに口座が開設できるというユーザーにとってのメリットがあります。さらに、開発の仕組みを工夫することで社内のカスタマーサポート職の方々がスムーズに承認作業をすすめることができ、この稼働率が上がるとコストダウンにも繋がるんですね。ユーザー体験の向上や、社内業務フローの効率化といった部分は、派手さはないが「攻め」の部分として大きなやりがいを感じました。
ストレスを溜めない、「振り返り」の重要性
ーー衛藤さんが仕事をする上で、参考にしている書籍や考え方、習慣はありますか?
やりたいことがあったとき、そのうちの99個を捨て1個に集中する方法を説いた『エッセンシャル思考』、あとはタスクごとの時間管理術としては『ポモドーロ・テクニック』も面白いと思いました。
プロダクト開発運用部のチームとしては、早め早めの振り返りと軌道修正で、ストレスをいかに溜めないようにするか、は意識しています。2週間に一度、プロジェクトの会議体とは別にエンジニアチームの振り返りをしたり、定期的な1on1での対話で、個々のメンバーの考えも聴いています。振り返りでは「KPT法」を用いて、Keep=良かったことを続けていこう、という話をしたり、Probrem=課題を振り返って、それを供養したり。そしてTry=次何をやろうか、といった話をします。
ーー技術的負債の解消にも、積極的に取り組んでいるのですか?
ここはCTOの松岡さん(@matsutakegohan1)をはじめとして経営陣も非常に重視していて、現在はエンジニア稼働の30%は技術的負債を解消するために割くことを方針として決めています。JIRAでチケットを作成して、ゆるやかなスクラムをやっている感じです。かっちりとスプリントを計画立ててリファインメントしたり、バックログ精査したりしているわけではないですが、2週間区切りでやることを決めて、振り返りをしています。
また、振り返りという観点では、インシデントがあったときはポストモーテムで事後検証を行ったり、Slackで社内共有するような文化もあります。
「オープンなコミュニケーション」が魅力
ーー衛藤さんが魅力を感じるコインチェックのカルチャーはありますか?
やはり、オープンなコミュニケーションですね。隔週火曜日に全体会というものがあって、役員から会社の状況や、数字的な部分もかなりオープンに話しています。また、執行役員会の議事録も社内の一般社員でも見ることができ、個人的にはここまで透明性が高いのかと衝撃を受けました。思ったことは相手が役員でも気軽に意見を言える文化があって、良くも悪くもオープン過ぎるところがコインチェックらしさだと思います。
ーーこのオープンなカルチャーは、エンジニア組織としても機能していると思いますか?
社内のSlackで、ナレッジの共有が活発に行われていることは良いカルチャーだと思います。メンバーごとに「times-●●」(●●は個人名)というチャンネルがあり、自身のナレッジをそこでどんどん溜めていく習慣もあります。この他に、「talk-●●」(●●はテーマ)例えば、「talk-crypto」というチャンネルがあり、暗号資産についての社内の有識者たちが選りすぐりの情報を共有してくれるので、ドメイン理解に非常に役に立っています。
最近は不定期で開催される勉強会に参加したり、他部署のオンボーディング資料を見たりしています。勉強会の一例をあげると、専門役員 中川の「しゃべくりタイム」というナレッジシェアの時間があるのですが、ここでは中川が過去に勤めていた大手投資銀行やヘッジファンドでの体験談などの話も聞けるので、新入社員や金融領域に興味関心が高い人にとってナレッジの共有が多いことは素敵なカルチャーだと思います。
バリュー体現を表彰する制度『MOST表彰制度』
ーーその他、コインチェックならではのカルチャーで印象的なのは?
半年に1回「MOST表彰」というものがあり、コインチェックのバリューである”MOST”は次を体現している社員を表彰する制度です。
M:Maximize team results(チームの成果を最大化しよう)
O:Surpass expectations(オーナーシップを持とう)
S:Surpass expectations(相手の想像を超えよう)
T:Think integrity(高い倫理観を持ち続けよう)
私自身はOwn your work =オーナーシップを持とうということを心がけているのですが、自分ができることを率先してやった結果、ありがたいことにMaximize team results = チームの成果を最大化しようという部門で賞を頂きました。
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ーーこうしたバリューや、経営陣の意識によってチームマネジメントもしやすいですか?
経営層が頭ごなしに「やれ」と言ってこないのはありがたいと感じるところです。私のチームは守りに徹することができ、そこに経営陣も理解を示してくれていると思います。
ーー最後に、衛藤さんはどんな人と一緒に働いていきたいですか?
暗号資産を取り扱う業界はまだ見通しが悪い部分もありますが、新しい文化を作り上げていく気持ちがある方と働きたいです。
また、法令遵守対応やカスタマー向けの優しさといった点も加味しながら開発を行う必要がありますが、それを楽しんで良いものを作っていきたいというモチベーションのある方と働いていきたいです。決められたルールの中で最大限効果を発揮できるようなものを作り上げていきたいと思います。
*「Know Your Customer」の略称で、本人確認手続きを指します。
**「electronic Know Your Customer」の略称で、本人確認手続きをすべて電子的に行うことを指します。
最後に
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